どうも。Vtuberクリエーターの正吉です。
この記事では
- Vtuberモデルの目の動きの作り方の流れを知りたい
- Vtuberモデルの目の動きを付ける際に気を付けることがあれば知りたい
このような疑問や不安点にお答えいたします。
本記事の内容は以下の通りです。
- 目の動きの付け方の流れ
- 目のパーツ分けはどのようにしておけば良いか
- 眼球の動きの付け方
- 瞬きのモデリングのやり方
- 更に上の動きを付けたい場合
この記事を書いている私は、
イラスト関係の副業経験は5年ほどで、Vtuber制作は3年の経験があります。
制作実績としてVtuberを30体以上制作し納品しています。
上記経歴を持つ私が解説していきます。
制作全体の流れを知りたい方はこちらより
Vtuber 2d モデルの作り方【現役クリエーターが教えます】目の動きの付け方の流れ
そもそも目の動きとは何なのか。
目の動きは大きく分けて眼球の動きと瞬きの動きに分かれます。
以下に簡単な説明を示します。
眼球の動きを付ける
左右の眼球を上下左右に動かせるようにします。
目玉X(左右)と目玉Y(上下)のパラメーターに眼球の動きを対応させていきます。
瞬きの動きを付ける
瞼や白目などを変形させて、瞬きの動きを付けていきます。
瞬きのパラメーターに動きを対応させていきます。
目のパーツ分けはどのようにしておけば良いか
大体の場合、目のパーツは全パーツでもっとも数が多いです。
これは目元が最も見られるからなのですが、今回は最低限必要なパーツ数と私が使用しているモデルのパーツ数をご紹介いたします。
最低限のパーツ例
最低限のパーツ数は以下の通りです。
- 上まぶた
- 黒目
- 白目
- 下まぶた
これだけあれば最低限の目の動きは担保されるでしょう。
黒目だけのキャラクターなどでしたらもっと少ない場合もあります。
複雑な動きができるパーツ例
私のモデルは以下のパーツ数に分かれます。
- 二重線
- 上まぶた
- まつ毛
- 黒目
- ハイライト
- 白目
- 横まぶた
- 下まぶた
眼球の動きの付け方
それではここから具体的にモデリングの説明をしていきます。
なおモデリングに使用するソフトはLive2dを想定しております。
まだお持ちでない方は以下から入手できます。
眼球の動きに眼球とパーツを紐づける
先ずは以下の流れで眼球をパラメーターに紐づけていきます。
- 両目の眼球パーツを選択する
- そのままパラメーターの目玉Xと目玉Yも同時選択する
- パラメーター上部の【キーの3点追加】(左から2番目)を選択する
眼球のX軸の動きを付ける
パラメーターとの紐づけが完了したら目玉Xの動き(横方向の動き)を付けていきます。
- 両眼球と目玉Xのパラメーターの3つを選択
- 最小(-1.0)で目の右側(向かって左側)に両眼球を動かす
- パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
- 動きの反転、水平方向に反転を選択する
- これによってパラメーターを最大(1.0)にした際に両眼球が右に動くようになる
眼球のY軸の動きを付ける
続いて目玉Yの動き(縦方向の動き)を付けていきます。
- 両眼球と目玉Yのパラメーターの3つを選択
- 最小(-1.0)で目の下側に両眼球を動かす
- パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
- 動きの反転、垂直方向に反転を選択する
- これによってパラメーターを最大(1.0)にした際に両眼球が上に動くようになる
基準点(パラメーター0)より左右もしくは上下対称の動きをしたい場合は、それぞれ選択するよりパラメーターの反転を使用したほうが早く進みます。
四隅の動きを付ける
このままだと、目玉を四隅(右上や左下など)に動かした際に不自然な動きとなるので、最後に四隅の動きを付けていきます。
こちらも手動で調整も可能ですが、Live2dには自動補正機能が付いているのでそちらを利用しましょう。
- パラメーター目玉Xの左側の結合を選択
- 両眼球と結合したパラメーター(目玉Xと目玉Y)を選択する
- PCのキーボードでコントロールと4を選択する
これによって目玉Xと目玉Yのパラメーターを四隅にしても違和感なく眼球が動くようになります。
更にリッチに見せるには
眼球の動きをよりリッチに見せるのにお勧めのテクニックは、目のハイライトを遅れて動かすことです。
上記に記載したようにハイライトにも眼球と同じ動きを付けていくのですが、その際に目玉Xと目玉Yの動きを眼球に比べ少し小さくなるようにしましょう。
そうすると、ハイライトが眼球に遅れて動いているように見えて光源を感じる目元になります。
瞬きのモデリングのやり方
瞬きのパラメーターはひとつなのですが、眼球と違ってパーツ毎にそれぞれ別の動き方をします。
それぞれパーツ毎に動きの説明をしていきます。
各パーツと瞬きのパラメーターを連動させる
瞬きの際に動かす全てのパーツとパラメーターを以下の流れで連動させます。
- 右目の瞬きの際に動かすパラメーターをすべて選択する(黒目とハイライトは選択不要)
- 更に【右目開閉】のパラメーターも選択する
- パラメーター上部の【キーの2点追加】(1番左)を選択する
- 同様の作業を左目でも行う
瞬きの際に黒目とハイライトは白目にクリッピングされていれば選択不要です。
(目をつむった際に白目を見えないようにするとクリッピングしている黒目とハイライトも自然と見えなくなるため)
上まぶたの動きを付ける
上まぶたの動きは以下の手順で付けていきます。
- 変形パスツール(画面上部右から5番目)を選択
- 右目の上まぶたパーツを選択
- まぶたの流れに沿って右クリックしていく(私の場合は目頭から目尻まで均等に5点選択)
- 矢印ツール(画面上部右から8番目)を選択
- 【右目の開閉】パラメーターと右目の上まぶたパーツを選択
- 【右目の開閉】パラメーターをデフォルトの1.0から0に変更する(この状態が目を瞑っている状態)
- 右まぶた上が赤い四角で囲まれているので、中心にある点をクリックしシフトキーを押しながら下に動かす(白目の半分より少し下のあたりが目安)
- 続いて変形パスツールの点(まぶたに付けた緑色の点)をそれぞれクリックし目を瞑った形に整えていく
- 同様の作業を左目でも行う
以下注意点
変形パスツールは細かく打つほど細かい動きができるがその分作業が大変になるので注意しましょう。
目を瞑った形は両目同じにしないと違和感があるので、片目の形を確定させたら、目の開閉パラメーターで片目を瞑った状態にして逆目も行うのがお勧めです。(形を見ながら左右同じにできるため)
このように左右均等にしたい場合は、グリッドを表示させるとやりやすいです。(イラスト上部右から2番目の網のボタン)
まつげの動きを付ける
まつ毛の動きは以下の手順で付けていきます。
- 変形パスツール(画面上部右から5番目)を選択
- 右目のまつげパーツを選択
- まつげの流れに沿って右クリックしていく(私の場合は目頭から目尻まで均等に4点選択)
- 矢印ツール(画面上部右から8番目)を選択
- 【右目の開閉】パラメーターと右目の上まぶたパーツを選択
- 【右目の開閉】パラメーターをデフォルトの1.0から0に変更する(この状態が目を瞑っている状態)
- 右まつげ上が赤い四角で囲まれているので、中心にある点をクリックしシフトキーを押しながら下に動かす(先に確定させた上まぶたが目安)
- 続いて変形パスツールの点(まつげに付けた緑色の点)をそれぞれクリックし目を瞑った形に整えていく
- 同様の作業を左目でも行う
二重線の動きを付ける
二重線の動きは以下の手順で付けていきます。
- 変形パスツール(画面上部右から5番目)を選択
- 右目の二重線パーツを選択
- 二重線の流れに沿って右クリックしていく(私の場合は目頭から目尻まで均等に4点選択)
- 矢印ツール(画面上部右から8番目)を選択
- 【右目の開閉】パラメーターと右目の上まぶたパーツを選択
- 【右目の開閉】パラメーターをデフォルトの1.0から0に変更する(この状態が目を瞑っている状態)
- 右の二重線が赤い四角で囲まれているので、中心にある点をクリックしシフトキーを押しながら下に動かす(先に確定させた上まぶたが目安)
- 続いて変形パスツールの点(二重線に付けた緑色の点)をそれぞれクリックし目を瞑った形に整えていく
- 同様の作業を左目でも行う
白目の動きを付ける
白目の動きは以下の手順で付けていきます。
- 変形パスツール(画面上部右から5番目)を選択
- 右目の白目のパーツを選択
- 目頭から目じりの流れに沿って白目の中心を右クリックしていく(私の場合は目頭から目尻まで均等に3点選択)
- 矢印ツール(画面上部右から8番目)を選択
- 【右目の開閉】パラメーターと右目の上まぶたパーツを選択
- 【右目の開閉】パラメーターをデフォルトの1.0から0に変更する(この状態が目を瞑っている状態)
- 右の白目が赤い四角で囲まれているので、上部か下部にある点をクリックし動かし線のように細くする(先に確定させた上まぶたが目安)
- 続いて細くした白目が上まぶたに隠れるように、変形パスツールの点(白目に付けた緑色の点)をそれぞれクリックし目を瞑った形に整えていく
- 同様の作業を左目でも行う
下まぶたの動きを付ける
下まぶたの動きは以下の手順で付けていきます。
- 変形パスツール(画面上部右から5番目)を選択
- 右目の二重線パーツを選択
- 下まぶたの流れに沿って右クリックしていく(私の場合は目頭から目尻まで均等に3点選択)
- 矢印ツール(画面上部右から8番目)を選択
- 【右目の開閉】パラメーターと右目の上まぶたパーツを選択
- 【右目の開閉】パラメーターをデフォルトの1.0から0に変更する(この状態が目を瞑っている状態)
- 右の下まぶたが赤い四角で囲まれているので、中心にある点をクリックしシフトキーを押しながら上に動かす(先に確定させた上まぶたが目安)
- 続いて変形パスツールの点(下まぶたに付けた緑色の点)をそれぞれクリックし目を瞑った形に整えていく
- 同様の作業を左目でも行う
更に上の動きを付けたい場合
別のパラメーターを設定して変形パスツールを用いてさらに動きを増やすことも可能です。
私が追加でよく増やす表情は、
笑顔
こちらはキー操作なしで表情を読み取れるようにするのがお勧めです。
驚きの表情
こちらは瞬きの際に指定していたパーツ以外にも、眼球の縮小と眉毛の変形も足すとなおそれっぽくなります。
怒りの表情
この表情も眉毛も変化させた方が良いでしょう。
また、怒りマークも追加で表示させるようにしておくとなおそれっぽくなります。
悲しい表情
この表情も眉毛も変化させた方が良いでしょう。
また、青ざめ、目元の涙や汗も追加で表示させるようにしておくとなおそれっぽくなります。
まとめ
- 目の動きを付ける工程は大きく分けて眼球の動きと瞬きの動きの2つ
- 眼球は目玉Xと目玉Yのパラメーターに動きを付けていく
- 瞬きは左右の目の瞬きパラメーターに1パーツ毎に動きを付けていく
- 追加の表情でおすすめは笑顔、驚き、怒り、悲しみ


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