Vtuberモデリングのやり方4【Z軸の動き編】

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どうも。Vtuberクリエーターの正吉です。

この記事では

  • Z軸の動きとは何か分からない
  • Z軸の動きの付け方の流れを知りたい
  • Z軸の動きを付ける際の注意点を知りたい

このような疑問や不安点にお答えいたします。

本記事の内容は以下の通りです。

  • Z軸の動きとは
  • Z軸の動きの付け方の流れ
  • Z軸を付ける際に知っておくべきこと3選

この記事を書いている私は、

イラスト関係の副業経験は5年ほどで、Vtuber制作は3年の経験があります。

制作実績としてVtuberを30体以上制作し納品しています。

上記経歴を持つ私が解説していきます。

制作全体の流れを知りたい方はこちらより

Vtuber 2d モデルの作り方【現役クリエーターが教えます】

Z軸の動きとは

Two blue signs pointing in opposite directions on a white wall

Z軸は首を左右に傾ける動きになります。

Z軸は-1から1までのパラメーターがあり、それぞれ以下のように対応しています。

  • -1 右に傾けた状態(向かって左)
  • 0 正面の位置
  • 1 で左に傾けた状態(向かって右)

Z軸の動きは最も基本的な動きで顔を動かす際に最初に付ける動きになります。

Z軸の動きの付け方の流れ

person holding ballpoint pen writing on notebook

Z軸の動きの付け方の流れは以下のようになります。

  • 頭のパーツに回転デフォーマーを付ける
  • 首のZ軸の動きを付ける
  • 胴体のZ軸の動きを付ける
  • 呼吸の動きを付ける
  • 髪の毛にZ軸の動きを付ける
  • その他パーツにZ軸の動きを付ける

以下で順々に説明していきます。

頭のパーツに回転デフォーマーを付ける

先ずは頭のパーツに回転デフォーマーを付けて、頭を回転させる動きを付けます。

この動きがZ軸の動きの基本形となります。

動きの付け方は以下の通りです。

  1. 頭部の全パーツを選択(首と身体以外の全てのパーツ)
  2. 画面上部より【回転デフォーマーの作成】を選択(左から5番目)
  3. 輪郭のZ回転と名前を付ける
  4. コントロールボタンを押しながら回転デフォーマーの中心を口のあたりに移動させる(第七脛骨を中心に頭が回転しているように見せるため)
  5. Z軸パラメーターも同時選択する
  6. キーの3点追加を選択(パラメーター欄左から2番目)
  7. Z軸パラメーターを‐1に設定する
  8. 回転デフォーマーを反時計回りに回転させる(20-30°が目安)
  9. パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
  10. 動きの反転、水平方向に反転を選択する
  11. これによってパラメーターを最大(1.0)にした際に頭部が右に動くようになる

首のZ軸の動きを付ける

頭の回転のみでは不自然なため、続いて首の動きを付けていきます。

  1. 首を選択する(首の影など別のパーツがある場合はそちらもすべて選択)
  2. 【ワープデフォーマーの作成】を選択(画面上部左から4番目)
  3. 首のZ曲面と名称を付ける
  4. 首のZ曲面内に先ほど先ほど制作した輪郭のZ回転を挿入する
  5. 首のZ曲面とZ軸パラメーターを同時選択する
  6. キーの3点追加を選択(パラメーター欄左から2番目)
  7. Z軸パラメーターを‐1に設定する
  8. インスペクタ欄のベジェ編集のタイプをスムーズ2に変更する
  9. ワープデフォーマーの四隅の緑の点を動かし首の形状を頭部に合わせて変形する
  10. パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
  11. 動きの反転、水平方向に反転を選択する
  12. これによってパラメーターを最大(1.0)にした際に首が右に動くようになる

胴体のZ軸の動きを付ける

  1. 身体のパーツを選択する(頭部と首のパーツ以外の全てのパーツ)
  2. 【ワープデフォーマーの作成】を選択(画面上部左から4番目)
  3. 身体のZ曲面と名称を付ける
  4. 身体のZ曲面内に先ほど先ほど制作した首のZ曲面を挿入する
  5. 身体のZ曲面とZ軸パラメーターを同時選択する
  6. キーの3点追加を選択(パラメーター欄左から2番目)
  7. Z軸パラメーターを‐1に設定する
  8. インスペクタ欄のベジェ編集のタイプをスムーズ2に変更する
  9. ワープデフォーマーの四隅の緑の点を動かし肩の形状を頭部に合わせて変形する(少し右肩を下げて左肩を上げてあげる)
  10. パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
  11. 動きの反転、水平方向に反転を選択する
  12. これによってパラメーターを最大(1.0)にした際に身体が右に傾くようになる

呼吸の動きを付ける

Z軸の動きとは異なりますがこのタイミングで呼吸の動きも付けておきます。

  1. 胴体のZ曲面を選択する
  2. 【ワープデフォーマーの作成】を選択(画面上部左から4番目)
  3. 呼吸の曲面と名称を付ける
  4. 呼吸の曲面と呼吸パラメーターを同時選択する
  5. キーの2点追加を選択(パラメーター欄1番左)
  6. Z軸パラメーターを‐1に設定する
  7. インスペクタ欄のベジェ編集のタイプをスムーズ2に変更する
  8. ワープデフォーマーの中心の緑の点を上部に少し動かし呼吸をしている形を表現する

髪の毛にZ軸の動きを付ける

  1. 髪のうち1パーツを選択する(複数パーツで同じ動きをする場合は複数パーツでも良い)
  2. 【ワープデフォーマーの作成】を選択(画面上部左から4番目)
  3. ○○髪のZ曲面と名称を付ける(○○には前髪のようにどの髪パーツか認識できるような名称を付ける)
  4. ○○髪のZ曲面とZ軸パラメーターを同時選択する
  5. キーの3点追加を選択(パラメーター欄左から2番目)
  6. Z軸パラメーターを‐1に設定する
  7. インスペクタ欄のベジェ編集のタイプをスムーズ2に変更する
  8. ワープデフォーマーの四隅の緑の点を動かし髪の形状を頭部に合わせて変形する(-1の場合は左側に毛先が傾くようにする)
  9. パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
  10. 動きの反転、水平方向に反転を選択する
  11. これによってパラメーターを最大(1.0)にした際に髪が右に傾くようになる
  12. 別の髪パーツでも1-11の工程を行う

その他パーツにZ軸の動きを付ける

Z軸の動きによって動きがつくその他のパーツも動きを髪の毛と同様の方法で動きを付けていきます。

動きを付けた方がよいパーツとしては、チャックなど首や体を左右に動かした際につられて動くものです。

Z軸を付ける際に知っておくべきこと3選

photo of bulb artwork

ワープデフォーマーの順に注意する

ワープデフォーマーは一つのパーツに複数個つけることができます。

その際、ワープデフォーマーAにワープデフォーマーBを含む形にすると、AとB
は親子関係になります。
(Aが親、Bが子)

この際、気を付けないといけないのは、別々の親デフォーマー内のパーツを後からまとめることができないということです。

これは1パーツにデフォーマーを一つしか付けない場合は全く気にする必要はありませんが(Z軸の動きのみの場合など)、XY軸や物理演算の揺れなど他にもデフォーマーをつける場合は意識する必要があります。

そのため以下の方針でデフォーマーを組むことが大切です。

  1. まず個々のパーツのデフォーマーを作成する
  2. その後徐々に上の階層でデフォーマーを組む
  3. 私の場合は具体的に言うと以下の手順でデフォーマーを組みます。
  4. 最も小さな動きが想定されるXY軸のデフォーマーを1パーツ毎に組む
  5. 1パーツ毎、もしくは複数パーツを統合して揺れのデフォーマーを組む
  6. 最後に複数パーツ統合したZ軸のデフォーマーを組む

大体のモデルで、パーツの微細な変化が必要になるのは、XY軸、揺れ、Z軸の為このような順でデフォーマーを組むのが合理的です。

動きの反転を利用する

Z軸の動きは左右対称になることが多いので動きの反転機能はすごく役に立ちます。

使い方は以下の通りです。

  1. パラメーター上部の三本線(一番右)を選択する
  2. 動きの反転、水平方向に反転を選択する

簡単な方法なのでバンバン利用してきましょう。

柔らかいものの動きなどは少しオーバーにする

物体には硬いものと柔らかいものがありますが、柔らかいものほど動きに対して大きく動きます。

Z軸の動きで動く柔らかいものの代表例は髪の毛ですが、これらの変化を小さくしてしまうと、いざモデルを動かした際に髪の毛が固く針金のようにみえてしまうことがあります。

その為、柔らかいものの動きはオーバーに(髪の毛だと強風で跳ねているくらい)表現しても良いでしょう。

まとめ

  • Z軸の動きは首を左右に傾ける動き
  • パラメーターは-1から1までで、-1で左に傾き、0で正面、1で右に傾く動きに対応する
  • Z軸の動きは、頭、首、身体、呼吸、髪の毛の順で付けていく
  • 頭は回転デフォーマー、その他はワープデフォーマーで動きを付ける
  • XY軸や物理演算の動きも付ける際は、親子デフォーマーの制作順に注意する
  • Z軸の動きは左右対称の為、動きの反転機能を使うとよい
  • 髪の毛など柔らかいものの動きは固いものよりオーバーにした方が良い

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